「朝の読書」7,000校に!
〜鳥取県は79%の実施率〜
- 朝の読書推進協議会(大塚笑子理事長/事務局・トーハン広報室)は、『朝の読書』を実施している学校が、9月19日現在で7,000校に達したことを明らかにしました。『朝の読書』は授業の始まる前の10分間、生徒と教師の全員が自分が読みたい本を自由に読む、感想文や記録は求めないという自由と公平さを基本とした読書教育で、今、「こころの教育」の具体的な対策として全国の小・中・高校で急激な広がりをみせています。
- 7,000校の内訳は小学校4,702校、中学校1,886校、高校412校で、全小・中・高校の約18%(分校・定時制校は含まず)が学校の事情に合わせた『朝の読書』を導入し、生徒数にして約280万人が学校で本に向き合っていることになります。
- 県別の実施率でみると鳥取県79.5%、島根県60.1%とほぼ県を挙げての取り組みとなっています。
- なぜ、『朝の読書』がこれほどの普及をみせているのか、その背景について朝の読書推進協議会事務局は「今の子供たちの心の教育に、読書は欠かせないということが教育現場で認識されてきたこと。教育の基本は読書からと考え始めてきたところも少なくない」という。
- 『朝の読書』を導入する学校は1997年頃から増え始め、’98年以降は年間1,000校を超える学校が新たに取り組み始めてきているが同協議会は「本来読書というものは、子供たち一人一人の精神内面の問題として本に向き合うものと思っているが、いじめや不登校、少年犯罪などが ’96年頃から増加してきた社会背景もある。’97年には中学生による連続児童殺傷事件などが発生して教育現場も蒼然となった。学校が危機管理に迫られて導入したというケースも少なくない。
- 『朝の読書』ですべての問題が解決するわけではないと思うが、読書をすることで子供たちの豊かな精神を育み、教師と子供たちが一体となって学校が本来の姿を取り戻す、あるいは改革する具体的な方法であることは間違いない。読書本来の意義が再認識されてきたことは喜ばしいことで、『朝の読書』が全国すべての学校に広がるのは時間の問題ではないか」とその背景と見解を示しています。また13年度の実施校数は累計で1万校を目標にしています。
- 同協議会は『朝の読書』の全国普及を目指して、全国の朝の読書実践教師で組織する朝の読書実践研究会(世話人代表・林公氏)とともに、 ’96年から地域の教師を参加対象にした研修会「全国縦断朝の読書交流会」を開催しています。既に鳥取・秋田・東京(2回)・熊本・三重・島根・福島・埼玉・岡山・広島・茨城・静岡・京都・高知・福岡・岩手・徳島・宮崎・新潟・兵庫・栃木・愛媛・山形・岐阜で開催し、年内に長野・宮城県で開催する予定。
- (平成13年9月19日)
【本件に関するお問い合わせ先】
朝の読書推進協議会 事務局 佐川、高橋 TEL 03-3266-9587