第二次世界大戦後に東京急行電鉄から分離するかたちで発足した京浜急行電鉄。東京、川崎、横浜と三浦半島の沿岸に点在する行楽地を結んで展開された路線には創業当初、前身となった会社が昭和初期に製造した電車群が運用された。ゆったりとした大きさの窓が印象的だったデハ230には、後に登場した高性能車に伍した電車としての美しさがあった。
日本が高度経済成長期に入ると大量輸送を支えるべく、高性能なロングシート車が主力として台頭した。初代1000形は19年間の長きに渡り製造され、都市間輸送の速達列車から支線区の普通列車まで、活躍の場を広げていった。また三浦海岸、逗子等の行楽地に向けては列車名を掲出した特急列車が運転されて沿線に花を添えた。夏休み期間中には、三浦半島の海水浴場へ向けた期間限定の特急が運転された。昭和30年代当時、冷房装置はまだ京急電車に浸透していなかったが海で一日遊んだ後、若干気だるい体で乗り込んだ品川行きの特急列車で、開け放った窓から流れ込む風は心地良かった。
東京と横浜を結ぶ民鉄黎明期の電車から車体塗装をまとった初期の高性能電車が共存していた京急の発展期は、趣味人として非常に興味深いひと時だった。本書はそうした時代の写真集である。
【目次】
1章 カラー写真でよみがえる京浜急行電鉄 2章 モノクロ写真でよみがえる京浜急行電鉄 京浜急行本線、空港線、大師線、逗子線、久里浜線
定価2,970円(本体2,700円+税10%)
2024年10月25日発売
定価2,420円(本体2,200円+税10%)
2024年9月30日発売
定価1,980円(本体1,800円+税10%)
2024年9月10日発売
定価2,200円(本体2,000円+税10%)
2024年7月31日発売
定価2,200円(本体2,000円+税10%)
2024年7月31日発売
定価2,640円(本体2,400円+税10%)
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