針で昆虫標本のポージングをしていく技術「展足(てんそく)」。昆虫標本を作る際に行われる作業のひとつですが、実は日本人の展足への拘り・技術は独特の文化をかたち作っており世界的に見ても異質なものです。本書は、気鋭の標本作家・福井敬貴氏による、その芸術的な「展足技術」にフォーカスした世界初のヴィジュアルブックです。
グラビアページでは、ダーウィンのコレクションなども眠る大英自然史博物館の稀少な昆虫標本たちを、特別な許可を得てクリーニング・再展足を行い、現代に美しく蘇らせました。状態が悪かった標本が、展足技術によってドラスティックな変化を遂げて生まれ変わる。そんなビフォーアフターの数々を堪能することができます。
また、福井氏独自の展足技術を惜しげもなく紹介した技術解説ページのほか、昆虫研究者の小林一秀氏による「昆虫標本の歴史」についての解説も読み応えたっぷり。
グラフィックデザイナー佐藤 卓氏からいただいた帯コメント「展足は標本のデザインだ!」という言葉の通り、無数の針で昆虫の姿を描いていく作業はまさにアートであることを実感できる一冊です。
日英バイリンガル(コラムを除く)
【目次】
[フォトグラビア] 展足/福井敬貴、写真/堺 浩二
[展足技術] 福井敬貴
-はじめに
-クワガタムシの展足型
-オサムシの展足型
-優れた展足型とは?
-立体展足
標本作成技法
-道具類
-標本の入手とその後の処理
-1.脱脂
-2.軟化
-3.クリーニング
-4.展足[針展足]
-5.展足[テープ展足]
-6.マウント
-修理
-ラベル
-保存について
-防虫剤
[展足の歴史] 小林一秀
-展足の歴史
-大英自然史博物館の甲虫コレクション
定価9,900円(本体9,000円+税10%)
2024年12月17日発売
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