メディアパル「朝の読書」の新刊を発売
〜読書で学校再生、葛飾区立上平井小学校の元校長が実践を綴る〜
- 平成16年8月3日
- 株式会社トーハンが推進する「朝の読書」運動の関連書として、関連出版社の株式会社メディアパル(東京都千代田区、阿部信行社長)から『先生、いっしょに本を読もうよ』(吉田法子著・A5判・並製・定価1,050円[本体1000円])がこの度発売された。
- 本書は、東京都葛飾区立上平井小学校の吉田法子元校長が、全校を挙げた読書活動の取り組みによって、荒れた小学校を再生させた実践をまとめている。
- 同校は当時、いじめや器物破損、不登校、教師への反抗など子どもたちの心の荒れに起因する問題行動が多く見られ、学校再生を読書教育に求めようと教職員全員が「朝の読書」導入で意見がまとまった。本書では、図書室はもとより廊下から階段の踊り場まで学校中を本で満たす読書環境作りから始め、同時に始業前の「朝の読書」や親・地域の協力のもと読み聞かせ活動に全校挙げて取り組んだ結果、子どもたちが自主的に本を読むようになり、心の落ち着きを取り戻していった様子を、校長と教師たちの奮闘記とともにまとめている。
- 昨今、少年犯罪は小学生にまで低年齢化し、子どもたちの心の教育は国レベルの問題になっており、2004年2月の文化審議会の答申においても、感性や情緒の形成に欠くことのできないものとして、国語教育とともに読書の重要性が指摘されている。
- 学校図書館図書整備費がうまく機能せず、図書不足が解消されない学校環境において、不足する図書をどのように確保するか、また教師はもとより家庭、地域といった周囲の大人たちの学校への協力体制をどのように築いていくかなど、実践ノウハウに富む取り組みで学校を再生させるに至った同校の"読書"を中心とした学校づくりは、2004年、文部科学省から「読書活動優秀実践校」として表彰されることとなった。
- 「朝の読書」は8月2日現在、全国で16,984校(小学校11,162校、中学校4,744校、高校1,078校)で実施されており、全国の学校数の4割を越えるまでに至っている(「朝の読書推進協議会」調べ)。
- 著者は、現在東京都教育庁の教育相談員を務めるかたわら、「朝の読書推進協議会」理事として「朝の読書」運動の普及に尽力し、講演活動などで活躍している。同協議会では「『朝の読書』を定着させるためには、まず先生方が子どもたちといっしょに本を読んでほしい。そして読書の楽しみを子どもたちに伝えて欲しい。この本が『朝の読書』をはじめとする読書活動をこれから導入しようと思っている先生方や、既に導入しているが軌道に乗らないなどの壁にぶつかっている先生方への指針になれば」としている。
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メディアパル 小柳 TEL 03-5261-1171 FAX 03-3235-4645